【中古ドメイン実験企画(載せ替え編)】サイト準備(サーバー・WordPress)について
投稿日:2021/11/30 (更新日:)
前回のコラムではドメインの購入からWhois情報にまつわるお話をしてきました。
今回は購入したドメインを使い、載せ替え先となるサイトのサーバーやWordPressの準備を行っていきたいと思います。
ネームサーバー(DNSサーバー)の変更
ドメインの購入後、まず行う作業がネームサーバー(DNSサーバー)の変更です。
ネームサーバーの変更手順については、立ち上げ実験でもご紹介しているので、こちらの記事をご覧ください。
そもそもネームサーバー(DNSサーバー)とは?
サーバーやパソコンには、コンピュータを識別するための番号である「IPアドレス」が割り振られており、アクセスしたサーバーごとに異なるIPアドレスが割り振られています。
ホームページなどを利用するときにもIPアドレスを指定することで直接サーバーにアクセスすることができます。
しかし、もしあなたがホームページなどを閲覧するときにそのサイトがドメイン名でなく番号で構成されたIPアドレスだった場合、覚えていられますか?
1つや2つであれば、覚えておくことは可能かもしれませんが、現実的ではありませんよね。
そこで、ホームページなどを利用する時にIPアドレスではなく人が覚えやすい文字列としてドメイン名を利用するわけです。
DNS(Domain Name Systemの略称:ドメインネームシステム)は、インターネット上でドメイン名を管理、運用するために開発されたシステムで、インターネット通信時にドメイン名をIPアドレスに変換します。
例えば、
「communityserver.org」というアクセス中古ドメインのドメイン名を
①WEBブラウザに入力すると、
「communityserver.org」のサーバーを探すために
②ネームサーバーに問い合わせを行い、
「communityserver.org」のIPアドレスを知っている
③ネームサーバーがドメイン名をIPアドレスに変換して返してきます。
その④IPアドレスを得てWEBサーバーにアクセスすることで、
ホームページを表示するという仕組みになります。

そのため、ネームサーバーが正しく設定されていないと、参照するIPアドレスが見つからず、エラーが返ってきてしまいます。
このように、ドメイン名を取得しても正しくネームサーバーが設定されていなければ利用ができませんので、ネームサーバーの設定を忘れず行ってください。
レンタルサーバーを用意する
続いて、サーバーの用意とWordPressのインストールを行っていきます。
サーバーについては新規で用意したConoHa WINGを利用していきます。
また、ペナルティを受けていない場合は既存のサーバーを利用してもよいのですが、ペナルティを受けている場合は、同じサーバーを利用することで再びペナルティを受けてしまう可能性がありますので、新規でサーバーをご用意ください。
WordPressのインストール
サーバーの準備ができたら、WordPressをインストールします。
ConoHa WINGでは、サイト管理のサイト設定からWordPressのインストール機能が備わっており必要事項を入力するだけで簡単にインストールが可能です。
詳しくは「ConoHa公式サイトの利用ガイド(WordPressをインストールする)」をご確認ください
WordPressの注意事項
ここで少しWordPressの利用にあたっての注意事項についてご紹介します。
WordPressは世界中で利用されているCMSの代表格として、多くのユーザーが利用しています。
様々な機能や使いやすさから初心者の方でも簡単にご自身のWEBサイトやブログサイトを作成することができます。
しかしその反面、利用者が多いことや知識の浅い初心者の利用、無償で使えるオープンソースということで、攻撃対象として狙われやすいという一面もあります。
主な被害として
- 不正アクセス
- サイトの改ざん
- マルウェアによる遠隔操作(スパム送信、その踏み台)
- 他サイトへのリダイレクトや大量の被リンク、バナーの埋め込み
- 個人情報の漏洩
- など
- ログイン画面にBasic認証を設置する
- ログイン画面のURLを変更する
- ログイン画面に画像認証を設置する
- ログイン試行回数を制限する
ご自身だけの被害でなく、ご自身のサイトから多くの方が被害を受ける可能性もあり、特に個人情報を取り扱うサイト運営を行う場合にはセキュリティ対策をしっかり行うことが重要です。
WordPressの主なセキュリティ対策
WordPressでサイトを公開すると、様々なアタックがきます。
特にログイン画面には各国から多くのアタックがきます。
そのため、まずはログイン画面のセキュリティを第一に強化しておきましょう。
WordPressプラグイン「SiteGuard WP Plugin」を利用することで下記の対策が簡単に行えます。
SiteGuard WP Plugin – WordPress プラグイン
https://ja.wordpress.org/plugins/siteguard/
この他にも海外に拠点を置くクライアントサイトなどでない場合には、国内IPアドレスで制限をかけたり、個人情報を取り扱うサイトではログイン画面にIP制限をかけるなどのセキュリティ対策があります。
また「wp-config.php」のような重要なファイルに制限をかけたり、SSHで暗号化された通信路を使って安全にファイルを送受信するなど、対策項目は数多くあります。
ご自身のサイトのセキュリティレベルをどの程度に設定するのかにより対策範囲も変わってきますが、最低限ログイン画面だけでも強化しておくことを推奨します。
まとめ
ネームサーバーの変更とWordPressのインストール、セキュリティ対策についてご紹介しました。
ネームサーバーの変更では、ネームサーバーの役割やドメイン名とIPアドレスの関係性はお分かりいただけたでしょうか。
また、WordPressはインストールしただけでなく、ユーザーが安全に利用できるように、またご自身のために、セキュリティ対策の重要性をこの記事をお読みいただき、取り組みの足掛かりにしていただけると嬉しいです。
次回は、いよいよ既存サイトからのサイトの載せ替え作業を行っていきます。
ペナルティを受けている場合の載せ替え方法についても併せてご紹介していきますので、お楽しみに。
中古ドメイン実験企画記事一覧
実験概要
立ち上げ編
- 【第2回】立ち上げ実験 - ドメインの選定方法(パワーランク、被リンク編)
- 【第3回】立ち上げ実験 - ドメインの選定方法(ドメイン年齢、過去の運用履歴編)
- 【第4回】立ち上げ実験 - 中古ドメインの購入から納品まで
- 【第5回】立ち上げ実験 - WordPressでのサイト立ち上げ準備
- 【第6回】立ち上げ実験 - SEOを意識したサイト設定
- 【第7回】立ち上げ実験 - 被リンクの活用とサイト公開(実験開始)
- 【第8回】立ち上げ実験 - 立ち上げ実験(結果報告)
載せ替え編
- 【第9回】載せ替え実験 - 実験概要とドメインの選定方法【1】
- 【第10回】載せ替え実験 - メインの選定方法【2】
- 【第11回】載せ替え実験 - 中古ドメインの購入・whois情報について
- 【第12回】載せ替え実験 - サイト準備・WordPressのセキュリティ対策
- 【第13回】載せ替え実験 - 載せ替え手順とSEO対策について
- 【第14回】載せ替え実験 - サイト公開(実験開始)・公開後の作業
- 【第15回】載せ替え実験 - 載せ替え実験(結果報告)